日本名作写真59+1

2012.04.05 Thursday

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    Leica M9 Voigtlander Nokton 50mm/1.5






    出張先で立ち寄ったお店で『日本名作写真59+1』(田中長徳:著)を見つけた。
    本の内容は写真家59名の代表作とその論評で、
    登場する写真家は、
    大竹省二/細江英公/奈良原一高/東松照明/木村伊兵衛/植田正治/土門拳/名取洋之助/長野重一/石元泰博/秋山庄太郎/桑原甲子雄/森山大道/高梨豊/荒木経惟/牛腸茂雄/川田喜久治/北井一夫/須田一政/沢田教一/渡辺克巳/入江泰吉/前田真三/立木義浩/藤原新也/吉田大朋/田中光常/田沼武能/土田ヒロミ/北島敬三/瀬戸正人/畠山直哉/田村彰英/佐内正史/蜷川実花/金村 修/中平卓馬などなど、そうそうたるメンバー。

    写真は一切無し。

    『月刊日本フォトコンテスト』という雑誌で連載(1996年〜2000年)をしていたものをまとめたものなのだそうだが、連載時には掲載し低田写真は、この本には一枚も載っていない。文章だけ。
    しかし、これがおもしろい。今まで読んだチョートク本の中で、意外にも一番おもしろいと思った。

    その写真集が発刊された時代、社会、写真業界の流れとともに語られるので、写真集の背景も一緒に理解できることがよい。
    たとえば、アラーキーの有名な自家出版写真集『ゼロックス写真帳』だが、当時、ゼロックスは一般家庭にはもちろん、特別な会社にしかない代物であって、今で言うデジタル云々なんていう比ではない先進的なデバイスを操ったものであったという。そういう写真の出し方にも当時は驚いたというようなことが書かれている。私のような若い人間には(笑)、その辺のことは言われないとわからないのだ。

    ところで写真家を選んだのは長徳氏自身ではなく、『月刊日本フォトコンテスト』の編集者。そこがこの本のおもしろみというか妙味だ。
    冒頭で、カメラジャーナル編集長が解説文を書いている。それを抜粋する。
    「・・・その写真家の業績とか人柄を紹介する文章が多いときは、その写真についてもむしろ田中長徳が否定的である場合が推察できる。・・・・田中長徳自身がこれからもその世界で生きていかなければならないという処世術から生まれる・・・・」
    ね、おもしろそうでしょ。







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